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犬種標準とは、各犬種における純血種の標準的な容姿とされるものを、身体の各部位に至るまで細かく定めたものを言います。これは【スタンダード】とも呼ばれ、同じ犬種であっても国や畜犬団体などによってそれぞれのスタンダードを持っています。犬種標準があることで犬種の判断はしやすくなり、繁殖側もそれに近づけるよう交配していく中で問題点もいくつか指摘されています。犬種によっては耳や尾を切ってしまうことが標準とされている場合があるというのがまず一つ目の問題です。さらに犬種標準に近い姿形にするために、近親交配を行うことによる遺伝病のリスクが高くなるというのが二つ目の問題です。遺伝病のリスクや身体的な欠陥が起こる可能性が高くなったとしても、見た目の良さにより高く売れる金銭面のみを考えるブリーダーも生んでしまっている背景は否めません。またパグなどのように、度重なる品種改良によって呼吸困難や脊椎の異常などが起こりやすくなってしまった犬種も存在します。本来の姿であれば備わっていたものなのに、元々の理想的なつくりであった身体に戻すために、手術をしなければいけないといった逆転現象さえも起こってしまっています。